離婚弁護士のコラム
Lawyer’s column

離婚コラム

親権者はどのように決まりますか?

【 Q 】

親権者はどのように決まりますか?

【 A 】

離婚の際,親権者を父母のどちらにするかは,手続的には① 協議,② 調停,③ 裁判により決まります。

協議により解決できない場合には,子の福祉に適うのはどちらかという観点から裁判所が父母のいずれが親権者にふさわしいかを審理・判断します。

分類方法は様々ですが,考慮される事情は次のとおりです。

 

① 継続性の原則

子の現状の生活環境を維持できる側に親権者を指定する考え方です。

例えば,夫が家を出て遠方に別居し,妻と子がもとの家に残されたといった場合,子にとっては別居前からの家に住み続けて生活する方が生活環境に変動がなく,子の福祉に適うだろうことから,妻側を親権者とすべきという方向に考慮されます。

② 子の監護状況

実際に子を育てていた側に親権者を指定する考え方です。

具体的な監護の内容や期間(監護実績),監護に必要な収入の有無,監護をサポートしてくれる人の存在(監護能力),監護したい理由や動機(監護意欲)などが考慮されます。

③ 面会への協力

子と別居している側の親との面会について協力的な方に親権者を指定する考え方です。

例えば,父側は親権者となった場合,母との面会を年100回認める,母側は親権者となった場合,父との面会を月1回認めると主張した事案では,父側の面会への協力を考慮して親権者を父に指定した事案があります(千葉家裁松戸支部判平成28年3月29日。なお,控訴上告審では,継続性の原則を重視して母側に親権者が指定されている)。

④ 子の意思の尊重

子どもの意思に基づき親権者を指定する考え方です。

子が満15歳以上であれば,子の意思の確認(子の陳述)は行われますし,満15歳未満でも意思確認がなされることがあります。子の年齢が上がるにしたがって,子の意思を尊重する傾向があります。

⑤兄弟不分離

兄弟がいる場合には,子は引き離さないように親権者を指定すべきであるとの考え方です。

⑥母性優先

母親の役割を果たしている側に親権者を指定する考え方です。

特に子が幼い場合には考慮されます。ここに言う「母性」とは母親を意味するものではなく,あくまで母親の役割を果たしていることを意味します。

⑦奪取の違法性

別居の際に子の連れ去り等がありその違法性が強いことを,連れ去った側の親にマイナスに評価する考え方です。

まとめ

これらの事情はあくまで考慮要素であり,その軽重はあるものの絶対的な要素ではありません。
親権は離婚の際には鋭く対立する部分でもありますので,ご自身が親権者になり得るのかは慎重な検討が必要でしょう。

 

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